安音です♪

 

東日本大震災の石碑

あの震災から11年。

当時被災地になった私の地元でも、今日はいろんな追悼行事が行われてます。

 

当時小・中学生だった子供達が、今は立派な大人になって、復興に向けた活動をしてる、という話も聞くようになりました。

そのくらい、結構な時間が経っちゃったんだなぁと思うこのごろ。



 

地元を含め、東北沿岸の町では、今も2,000人以上の方の行方が分かってません。

知り合いの中にも、ご家族があの日以来行方不明になって、11年間帰りを待ってる人がいます。

 

私の自宅は幸い、大きな被害はなかったんですが、長いこと電気や水道が止まって不自由な生活を送りました。

家が無事だったからまだいいとはいえ、ああいう経験は二度としたくない。

 

 

最近もトンガで噴火があって、日本にまで津波が来ましたよね。

 

こちらでも、夜中に津波注意報が出たんですが、防災無線のサイレンを聴くと無意識に涙が出てくるんです。

勝手にあの時のことがフラッシュバックするというか。

 

宮城県の沿岸から望む海

そんな大変なことがあった中で、少しずつ町では、震災前と変わらない生活を送れるようになりました。

更地になってるところも多いけど、道路や建物も整備されてきて。

 

 

ただ、復興ってそうスムーズにはいかないものなんですよね。

原発をどうするかとか、どこに何を造るんだとか、いろんな課題に直面する。

 

そしてそのたびに、意見が合わない人同士のぶつかり合いも起きる。

 

山の上から見る太平洋

震災から11年が経って、今世界が直面してるのはコロナ。

しかもロシアとウクライナが揉め出して、軍事侵攻なんていうとんでもないことも始まっちゃうし。

 

 

人間だから、そりゃ価値観や考え方が違って当たり前。

でも、コロナに関するゴタゴタとか、今回のウクライナ情勢のニュースを見るたびに、「思いやり」って絶対忘れちゃいけないな、と感じます。

 

それは震災当時も思ったこと。

あの時、世界中の人達が被災地に心を寄せているのを見て、私もすごくあったかい気持ちになりました。

 

その優しさを、これからいろんな問題に直面した時とか、普段の生活の中でも活かしていくべきなんじゃないか、と。

 

高台から望む港

世界中、全ての国や人が平和に暮らすことって、多分不可能。

 

何かを解決しようと思っても、全員が納得出来る答えを出すのは難しいですよね。

誰かの意見を採用する時、それと違う考え方を持つ人は我慢しなきゃいけない。

 

ただ「こんな考え方もあるんだ」とお互いに受け容れて、相手の声に耳を傾けようとすること。

地球に暮らす生き物の中で、人間って唯一それが出来る存在だと思うんです。

 

 

これから世の中がどうなっていくのかは、誰にも分からない。

 

またどこかで災害が起きたり、悪い病気が広がるかもしれない。

他の国でも戦争が始まるかもしれない。

 

でも、もしそうなった時は、誰かを非難したり力で押さえつけるんじゃなく、相手の想いも受け容れて理解しようとする。

そんな人が増えて欲しいし、私もそうでありたいと思ってます。

 

 

・・ちょっとマジメな話になりましたが、ついでにこの曲紹介しておこうかな。

去年の今日、noteに投稿したピアノ曲です。

震災から10年の節目を迎えて、当時の記憶・これからの想いを込めて作りました。

 

本当は今年も何か上げようかと思ったんですが、最近のブログで書いたように、創作が停滞気味なので(汗)

過去作品の紹介だけにしておこうと思います。すみません~(>_<)



 

あと最後に、この間読んだ本について少し。

妹尾まいこ『幸福な食卓』

↑妹尾まいこさんの小説『幸福な食卓』です。

映画化もされてるので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

 

ある朝突然「父さんは父さんをやめる」と宣言し、仕事を辞めて大学を目指し始めた父。

 

その父と一年前に離婚して、一人暮らしを楽しんでるはずなのに、今もしょっちゅう家に顔を出す母。

「真剣ささえ捨てれば困難は軽減出来る」がモットーで、いつも呑気なお兄ちゃん。

 

主人公・佐和子の家族は、ちょっと変わっていて何かがズレている。

そんな一家の日常を、4年間に渡って描いた物語です。

 

 

確かにこの主人公家族、端から見ると「なんか変だな」という感じなんですが、彼らにとってはそれが「当たり前」なんですよね。

 

私の家族だって、他の人から見れば結構変わってるところが多いと思います。

口数が少ないから食事は無言だし、その食卓でかけるラジオはNHK(AM)と決まってたりとか^^;

 

 

変だけど、それが当たり前。

そんな「当たり前」こそが一番の幸せ

 

この作品が言おうとしてるのって、恐らくそういうことなんじゃないかと思いました。

 

 

震災やコロナじゃないけど、それまで当たり前だと思ってたものの大切さって、辛いことに直面した時に初めて気付くじゃないですか。

 

主人公の佐和子も、物語の終盤でどうしようもなく悲しい出来事と向き合います。

その時に、今まで自分でも「なんか変」と思っていた家族の存在が、いかに幸せなものだったかを知るんです。

 

だから、まさに今の時季にぴったりな作品かもしれない。

私も、映画のほうを観る機会があったら観てみようと思います。

 

 

登場人物もみんないい人ばっかりなので、あったかい気持ちになりたい時に是非(*´ω`)

幸福な食卓 (講談社文庫)
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安音でした、チャオ♪