安音です♪

 

クリスマスですね。

イルミネーションが綺麗ですね。

幸せそうに歩いてるカップルが目につきますね。

 

まあ別にどうでもいいんですけど。

 

「どうせ今年も一人だしー」と無駄に派手なイルミネーションにイラつきながら、私と同様今年も寂しく聖なる夜を過ごすご予定のそこのあなた。

今日はそんなあなたに是非おすすめしたい、一風変わったクリスマス映画をご紹介します。

 

ロマンチックな雰囲気をブチ壊してやりましょう。



園子温監督『ラブ&ピース』

こちら!

映画『ラブ&ピース』DVDジャケット

2015年に公開された、園子温監督の『ラブ&ピース』という作品です。

 

園監督といえば、代表作は『ヒミズ』『冷たい熱帯魚』など。

グロテスクだったりエロかったり、すごく独創的な作風なので、簡単には手を出しづらい・・という人もいるかもしれませんね(苦笑)

ところがこの『ラブピ』は、子供からお年寄りまで幅広い年代の方が楽しめる、ブッ飛んでるけどとってもファンタスティックな映画なんです。

 

なんでも、最初に脚本を書き起こしてから映像化するまでに20年以上かかっているんだとか。

監督も「これが撮れたら映画辞めてもいい」とメイキング映像で語っているほど、強い思い入れと熱意があったようです。

 

※以下ネタバレ注意

あらすじ

主人公・鈴木良一(長谷川博己)はかつてロックミュージシャンを目指していたものの挫折し、楽器の部品会社で働いている気弱なサラリーマン。

会社の人間からはいじめられ、唯一自分を気にかけてくれる同僚の寺島裕子(麻生久美子)に想いを寄せているものの、それを打ち明けることが出来ない・・

そんな冴えない毎日を送っていました。

 

2015年夏のある日、良一はデパートの屋上で一匹のミドリガメに出会います。

何か運命的なものを感じた彼は、そのカメを「ピカドン」と名付け、自宅のアパートで大切に飼うことに。

 

ところが可愛がるあまり、こっそりピカドンを会社にまで連れて行ってしまった良一。

ある日、それが他の社員に見つかり大騒ぎになります。

周囲から散々からかわれた良一は混乱し、泣く泣くピカドンをトイレに流してしまうのでした。

水の中を流れる空き瓶

下水道を辿ってピカドンが行き着いたのは、人間に捨てられたおもちゃや動物達が、言葉を話しながら暮らす不思議な世界。

そこに住む謎の老人(西田敏行)に拾われたピカドンは、願い事が叶う魔法の飴を食べさせられます。

 

ピカドンに訪れたある変化をきっかけに、地上の世界で悲嘆に暮れていた良一の運命が大きく動き始めて・・

というストーリーです。



作品の見所

いろいろと超展開

一言で言うとこれなんですよ。

すごーくいろんな展開が待っている作品です。

壁から顔を出すテディベア

まず、良一に捨てられてしまったカメのピカドンが辿り着くおもちゃ達の世界。

それまで波乱万丈な人間社会を描いていたところに、人形が動くメルヘンチックな空間が突然現れるので、「えぇ!?何これ?」と驚かされました。

 

さらに、ピカドンがこの世界で魔法の飴を食べたことで、それまでただのしがないサラリーマンだった良一の身に、羨ましいくらいの人生逆転劇が訪れます。

ステージ上のスタンドマイク

ミュージシャン「ワイルド・リョウ」としてデビューしたり、スタジアムで大観衆を前にライブを行ったり・・と、自分の夢が半年の間に次々と叶っていくんです。

 

これは良一本人の実力・・というより、ピカドンがおもちゃの世界で与えられた「願い事を叶える力」のおかげなんですが(苦笑)

ちょっと引いてしまうくらいミラクルな出来事が続くので、最初観た時は「これからどうなっていくんだろう?」ってワクワクしましたね。

 

「ん?クリスマスとどう関係があるの?」と思ったあなた。

映画を最後まで観ていただければ「そういうことだったのかー!」といろいろ腑に落ちるかと
(私もそうでした)

 

そして、最後は希望に満ちた、幸せなエンディングが待っています。

主演・長谷川博己さんの七変化がすごい!

主人公の良一(リョウ)を演じているのは、現在大活躍中の長谷川博己さん。私も大好きです(照)

近年は『シン・ゴジラ』の主人公・矢口蘭堂のような、正義感のある人物を演じることが多いですね。

でも、もともとはドラマ『家政婦のミタ』の父親役をはじめとした、クセの強いキャラクターを演じるのが得意な方でした。

 

今作の良一も、序盤は本当に「THE・情けない男」という肩書きがぴったりなほど情けない男です(笑)

とっても臆病なのに、ビッグなミュージシャンになることを一人夢見ているかなり痛いキャラクター。

 

ところが、ピカドンと出会いトントン拍子で夢が叶い始めると、ルックスも口調も態度も、恐ろしいまでの変貌を遂げていきます。

本当に同じ人が演じているのかと疑いたくなるレベルなので、是非その変化も楽しみながらご覧ください♪

主人公の運命を取り巻く人物達

そんな良一の想い人となるのが、麻生久美子さん演じるヒロイン・裕子。

見た目はちょっと地味で、笑顔を見せるシーンがほとんどない人物です。
(麻生さん、監督からも「笑わないでください」と言われたとか)

 

良一=ワイルド・リョウのデビュー後、裕子は彼と急接近。

ところが物語中盤、あることがきっかけでリョウは彼女と距離を置くようになってしまいます。

バンドのコンサート

ミュージシャンとして成功したことで、リョウは「もっとビッグになる」という自分の欲に捉われるようになってしまうんです。

 

そんな彼を導いてくれるのが、おもちゃの世界で願い事を叶える力を手に入れたピカドン。

成功から有頂天になり、好きだったはずの裕子を置き去りにしてしまったリョウに、終盤「本当に大切にすべきものは何か」を教えてくれます(とんでもない姿で・・)。

 

カオスなんだけど、温かさを感じるあまり思わず涙が零れてしまうというか、ちょっと不思議な感動を覚えるシーンです。

 

そしてピカドンだけでなく、捨てられたおもちゃや動物達に不思議な力を授ける、西田敏行さん演じる謎の老人。

ナチュラルなセリフ回しやアドリブを取り入れた演技が印象に残りました!さすがですね~。

彼もまたこの作品の重要なキーパーソンで、終盤にその目的と正体が明らかになるんですが、そこは本編で!

意外なキャストやミュージシャンも参戦

老人の力で言葉を話せるようになった人形・ロボットなどのおもちゃ達も、みんな個性豊か。

しかも中川翔子さん星野源さんなど、エンドロールを観るまで気付かない意外な著名人が声を当てています(笑)

 

メイキングを観ると、人形はCGを使わず一つ一つ手作業で動かしていましたね。

その時々で手が空いている出演者やスタッフ(主演のハセヒロさん含め)総出で撮影を行ったとのことで、幻想的だけどリアリティのある映像に仕上がっています。

スタジアムのコンサート

さらに、クライマックスで流れる主題歌もこれまた予想外のすごいミュージシャンが歌っていて、結構衝撃を受けました・・

感動的なラストシーンを一層盛り上げているので、最後までお聴き逃しなく!

 

ちなみに、劇中でリョウが歌う曲は全て園監督の作詞・作曲です。

特に挿入歌「ラブ&ピース」は何回も出てくるので、観終わっても頭から離れなくなる可能性大ですね(笑)

ラブアンピ~ス♪お前を~忘れな~ぁい~♪

特撮もあり!

そしてなんと、着ぐるみやミニチュアセットを使った円谷プロさながらの特撮シーンもあります。

そうなんですよ~、怪獣まで出てくるんです。もう何が何だか(苦笑)

 

このメイキング映像はスペシャル版のDVDとBD(コレクターズ・エディション)のほうに収録されてるんですが、スタッフさん達のこだわりがまあ尋常じゃない。

本当に現実対虚構のリアルな映像になってるので、笑いと興奮が同時に訪れますね。

 

ですので『シン・ゴジラ』を観てハセヒロさんを知った方は、こちらの作品も併せて観ておくと一層楽しめると思いますよ!
(公開は本作が先)

【まとめ】笑って泣いて、自分を見つめ直したい夜に

という感じで、文字通おもちゃ箱を引っくり返したような映画です。

笑っちゃうほど訳が分からないかと思えば、ホロっと切なくなってしまうシーンもある。

 

そして物語が進むに連れて、「自分が人生で大切にしたいもの」を改めて考えてみたくなるんですよ。

ある意味、これがこの作品のテーマなのかな、と思いましたね。

「本当の幸せは自分の身近なところにあるんだよ」ということを教わった気がします。

 

作品自体も最後まで飽きさせない工夫がたくさんされているので、「ちょっと変わった映画が観てみたい」という方は是非チェックしてみてくださいね。

イルミネーションに沸く街を横目に、私も今年のクリスマスはこの作品を楽しむ予定でいます。
(もちろん、大切な人と一緒に観るのもアリ!)

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安音でした、チャオ♪