安音です♪

 

2018年10月25日から始まった、第31回東京国際映画祭

私も2日目の26日に、宮城から参戦してきました。

 

第31回東京国際映画祭 TOHOシネマズ入り口

世界各国から厳選された作品が、都内各所に集まる映画の祭典。

今回も、これから公開予定の新作に加えて、『カメラを止めるな!』『万引き家族』など、今年の話題作まで上映されることになってます。

 

第31回東京国際映画祭 上映作品一覧

映画祭に足を運んだのは生まれて初めて。

とにかくいろんな人がいてびっくりです。

 

海外の方、映画業界の方、俳優さん監督さん・・

エネルギッシュで創造力に富んだ人が、世の中こんなにもたくさんいるんだなぁと刺激を受けました。
(田舎者だから、こういうのが珍しくて仕方ないのですよ)

 

第31回東京国際映画祭 六本木会場レッドカーペット

ワイドショーやネットニュースでたくさん取り上げられるレッドカーペットも、初めてその実物を拝見。

「これがあのレカペかぁ~・・(”Д”)」と、しばし別世界に来たような感覚に襲われた私でした。



アジア・オムニバス映画

それで、どうして今回わざわざ東京まで向かったかというと、この作品を観たかったからなんです。

映画『アジア三面鏡2018:Journey』フライヤー
▲上映終了後にいただいたフライヤー

 

『アジア三面鏡2018:Journey』。

短い3つの作品が続けて上映される形のオムニバス映画です。

 

 

本当のことを言うと、このうちの一作で主演を努めた長谷川博己さん(以下:ハセヒロさん)が好きで、会いたいがために観に行きました^^;

 

割と直前になって、舞台挨拶への登壇が発表されたんですよね。

だから一度生で拝んでおきたいと思って。

 

速攻でチケットを申し込んで、新幹線とホテルもバタバタと予約。
(↑こういう時の行動は異常に早い私)

「アジア三面鏡」とは

「アジア三面鏡」プロジェクトは、アジア各国で活動する映画監督3名が、一つのテーマに沿ってそれぞれのオムニバス映画を制作するというものです。

 

今回はその第2弾だそうで、テーマは「旅(Journey)」

アジアを旅する人々を主人公に、その土地の情景や人間模様を描いた作品が3作揃ってます。

東京国際映画祭上映前の舞台挨拶

ワールドプレミア上映となったこの日は、公開前に監督・出演者による舞台挨拶が行われました。

 

ハセヒロさんもご登場。

あぁこの時を待っていた・・!!

 

 

あまりの感動に、口を押さえたまま固まってました。

生のお姿を拝見したのは初めてだったんですが、もう美しすぎる。

 

スラッとしてて背は高い、脚は細長い、顔は小さい、手は綺麗。

いや~美しい、美しかった・・

 

 

それに、他の方々の挨拶中、客席を広ーく見渡しておられたんですよね。

だから、時々本当に目が合ってしまった(ような気がした)

 

ご本人曰く「記者会でいろいろ喋りすぎたので、今日はもう喋りません」と、挨拶自体は一瞬でしたが(苦笑)

それでも、やっとお目にかかることが出来て本当に嬉しかったです。

 

 

その後、退場される方は退場して、一緒に鑑賞する方は客席に下りて、いよいよ作品の上映がスタート。



各作品感想(ネタバレ注意)

デグナー監督『海』

1作目は中国の女性監督・デグナーさんの作品。

北京を出て旅行に向かう母娘の、複雑な関係を描いた物語です。

 

夫を亡くし、これからの生き方を自分なりに模索する母(チェン・ジン)。

一人で突っ走る母に苛立ちを感じ、周囲の人間とも上手く関係を築けない娘(ゴン・チェ)。

 

ぶつかり合いながらも旅行を続ける二人は、最後に広い海に辿り着いて・・というストーリー。

 

宮城の沿岸から臨む太平洋

ひたすら母娘のやり取りが話の中心になってます。

 

ギクシャクした関係であるが故に、互いにヒステリックに感情をぶつける場面も。

このへんは観ていてちょっと切なかったですね。

 

同時に、私も10代の頃はこの娘ちゃんのような態度を母にとってたなぁ・・と、ちょっと懐かしい気持ちにもなりました^^;

人間関係が上手くいかなくて、それを相談出来る人もいなくて、一番身近な家族にもイライラしてたのを覚えてます。

 

 

でも今思うと、きっと私の母も、上手くアドバイスが出来なくて悩んでたのかもしれない。

 

この作品のお母さんも、娘との接し方が分からなくて、彼女のいない所で涙を流す場面が印象的でした。

それぞれが悩みを抱えていて、どう対処したらいいのか分からず苦しんでる母娘。

 

肩を寄せ合う二人の女性

だから人ってやっぱり、誰かの助け・何かの支えがないと生きていけないんだな、と改めて思いましたね。

 

悲しい時に優しく見守ってくれる人が一人でもいれば、その愛情を感じて、また前に進むことが出来る。

そしてそういう人は、意外と自分の近くにいてくれるもの。

 

 

身近な人との何気ないやり取りこそ本当に大切で、自分の幸せに繫がるものなのかもしれない。

そんなふうに感じました。

松永大司監督『碧朱(へきしゅ)』

2作目の舞台は開発事業が進むミャンマーの町・ヤンゴン。

 

ミャンマー・ヤンゴンの機関車

日本から渡ってきた商社マンの鈴木(長谷川博己)は、この町の鉄道を整備し、環状列車の速度を上げる事業に携わっています。

 

現地で出会った人々との交流と、そこで生まれる彼の様々な感情を通して、豊かになっていく生活と、その裏で失われていくものを描いた物語です。

 

 

特に心に残ったのが、「日本は全てが速い」という主人公・鈴木さんのセリフ。

 

私もこの日は新幹線で上京したんですが、言うまでもなく速いし快適です。

だけど、景色が一瞬で変わってしまうんですよね。

 

 

一つ一つの街並みとか、そこに住んでいる人達の生活を眺めながら、ゆっくり移動することって最近少なくなったなぁと感じました。

 

自動改札もあっという間に人が通り過ぎていくし、ホテルのキーはカードになってて、ゴミ箱に入れるだけでチェックアウト完了だし。

「日本ってこんなに慌ただしい生活してる国だったんだ・・」って、まさに私も思ってたんです。

 

 

一方、この作品の舞台であるヤンゴンの街は、列車の速度は遅いけど、景色をゆっくり楽しめる。

服を作るのも手作業で時間がかかるけど、人の温もりを感じられる。

 

生活は日本ほど便利でなくても、どこか温かみのある国。

しょっちゅう停電する家で、ロウソクに火を点けながらみんなでバースデーソングを歌う場面はほっこりしました(笑)

 

 

そうして現地の人々の優しさ、生活の様子を垣間見ながら、鈴木さんは自分の事業に疑問を感じるようになります。

「便利になるのはいいことだけど、そこまで豊かさを追求する意味はどこにあるの?」と問いかけてくるような作品です。

エドウィン監督『第三の変数』

最後はインドネシアの監督・エドウィンさんの作品で、東京が舞台です。

マンネリ化した付き合いを続けるインドネシア人夫婦が、宿泊先でアジア人の恋愛事情を研究しているコンサルタントに出会い、彼に協力を求められて・・というストーリー。

 

道で手を繋いで並ぶカップル

個人的に、この作品は結構難解でした(汗)

タイトル通り、三角関係を主軸に描いてるんですが、私が恋愛未経験者だからなのか、なんか独特な雰囲気の作品だなぁという印象。

 

最終的には夫婦としての絆を取り戻した・・んだと思うんですが、それまでシュールな展開が続くので、私としてはついていくのに精一杯だった感じです(>_<)

すいません!感想としてまとめるにはちょっと理解力が足りなかった・・

 

 

ただ終盤、皆さんご存知の日本人俳優が、なんの前説もなく急に登場してびっくり。

 

周りのお客さんもちょっとザワついてましたね(笑)

「なんで!?」って。



【まとめ】自分を見つめ直したい時に観たい作品

上映時間はトータルで約83分。

 

3作ともどんでん返しが起こるとか、展開が読めないとかいう映画ではありません。

短いし、人間模様を読み取る作品が多いので、ボンヤリ観ていると「あれ?終わり?」となってしまう可能性もありそう^^;

 

 

物語を楽しむというより、雰囲気そのものを味わうような映画という感じでした。

 

私も自分の解釈が、監督方のそれと合ってるのかどうかは分からないです。

多分違うような気がする(汗)

 

まあ、観た人それぞれが何かを感じてもらえたら・・という体でいいのかもしれませんけどね。

 

 

全部舞台が異なるので、短い時間の中で旅をしてるような気分になれます。

なので、異国の情景や人間模様を見ながら、自分を見つめ直す機会にはなるんじゃないかと。

 

円盤化されるのかは未定ですが、もしされるなら、おうちでゆっくりと世界旅行を楽しめそうな作品ですね。

 

 

以上、東京国際映画祭のレポートでした!

会場自体も、非日常的な雰囲気でワクワクするので、是非一度足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

安音でした、チャオ♪